住宅の「引き渡し」から「引っ越し」まで3週間以上期間が空くときの注意点!
新築住宅を購入したときに、最初の難関といいますか、大切な期間となるのが「引き渡しから引っ越しまでの期間」です。
結論をいえば、引き渡しを受けてから、即入居(三日以内など)するのは、その後の住宅状態を悪化させる可能性があるもの。
適切な入居(引っ越し)のタイミングを考えるようにしましょう。
目次
- 1 新築住宅は、本当の意味で安定的な状態となるのに1年程度の時間を要するものです。
- 1.1 まずは、内覧会にて、しっかり住宅を検査・確認。納得してから”引き渡し”を受けましょう!
- 1.2 「引き渡し」の翌日から住宅使用開始(引っ越し)するのは少々のリスクがある。
- 1.3 ”引っ越し日”を決める上での注意点!
- 1.4 「引き渡し」から「引っ越し」までの期間として最適なのは『2週間』を目安に。
- 1.5 「内覧会」「引き渡し」「引っ越し」までのそれぞれの期間に”ゆとり”が必要!
- 1.6 新居を心地よい環境とするためには、今まで活用していた大きな家具や不用品は持ち込まないようにするのがベスト。
- 1.7 既存のエアコンを活用(持参)するときには、”本格的なエアコン清掃”が必須!
- 1.8 併せて読みたい「引っ越し」関連情報
新築住宅は、本当の意味で安定的な状態となるのに1年程度の時間を要するものです。
基本的に、新築住宅は「引き渡し」を受けた時点が購入者が自由に活用できる状態となります。引き渡し後から住宅利用の開始というわけですね。
もちろん、それで大きな問題があるわけではないのですが、ひとつ知っておいていただきたいのが本当の意味で住宅が安定的な状態となるのには「1年程度」の時間が必要となるということです。
特に木造住宅の場合には、建材として多くの木材が使用されています。それら天然素材は、生活環境・自然環境(温度、湿度など)に順応していく期間が必要となるもの。
建材は伸び縮みしながら、ある程度の時間を経て安定的な状態となるのです。
●業者任せは禁物※住宅内覧会の予定日は「一か月前」から調整しましょう!
まずは、内覧会にて、しっかり住宅を検査・確認。納得してから”引き渡し”を受けましょう!
近年、「内覧会の重要性」が知られるようになってきましたが、まだまだ、内覧会を「単なる見学」としてしまっている方が多く存在しています。
内覧会は、”引き渡し前”に住宅を確認できる唯一の機会。一般的に『引き渡し後に、見つかった「不具合」「施工不良」でも、その時点で修繕しますので』・・・と営業担当者や施工担当者から言われるものの、実体はそんな甘いものではなかったりするもの。
引き渡し後に見つかった、不具合や施工不良に関して、なかなか、それを「施工不良とは認めてもらえない」ケースが少なくないものです。結局、無料での修繕とはならず、有料で修繕することに。
実際、『新築住宅の購入に関連した住宅トラブル』は、年々急激に増加しています。(参考記事:内覧会同行(建築士)が必要とされる理由?!住宅トラブルが増加傾向に)
もちろん、良心的な企業(施工者)であれば、引き渡し後でも、快く対応してくれますが、そんな業者と巡り合うのは、印象としては30%程度の確率かと。
いずれにしても、引き渡し前の内覧会時に、しっかりと不具合&施工不良を発見して、是正依頼をしておくことが重要な要素となるものです。
「引き渡し」の翌日から住宅使用開始(引っ越し)するのは少々のリスクがある。
工事工程に余裕があって、適切な時期に完成、その後に引き渡しとなっている物件であれば、住宅完成から引き渡しまでの間に適切な期間(最低2週間以上)が確保されているものです。
しかし、実際には年度末の引き渡し物件などでは、いろい手直し工事を含めて、引き渡し直前まで工事を行っていることも多々あるもの。
そんな物件において、引き渡し早々に引っ越しをして住宅利用を開始するということは、工事完了して即、使用開始することになるわけですね。
そういう状況となると、ひとつのリスクとして、「クロスの剥がれ」「フローリングの浮き・軋み」といった不具合が発生しやすくなるのです。
また、「引き渡し日から引っ越し日」までの期間に余裕が無いと、内覧会時に発見した”不具合””施工不良”などをきちんと修繕してもらえない・・・そんなケースもあったりするんですよね。
業者によっては、修繕期間が取れないということがわかると、ちょっとした不具合なども『特に問題はありませんので・・』の一言で片づけられてしまうこともあります。
一生に一度の高いお買い物です。引き渡し日から引っ越し日までの期間をきっちりと確保するように心がけていただけれはど思います。
また、「引き渡し日」から一定の期間がないと、住宅の各建材が不安定な状態のまま、使用開始されてしまうこととなります。
基本的に住宅は「1年~1.5年程度」の期間を経てようやく完成となるもの。
その間、建材の「水分量」「荷重」「接合状況」などが変化しつづけているのです。それが安定的な状態となるのに「1年~1.5年程度」の月日が必要となるのです。
引き渡し後、即入居してしまうと、不安定な状態の住宅を傷めてしまいやすいのです。
少なくとも「引き渡し」から「引っ越しまで」は「一週間程度」の期間は確保しておくことが望ましい目安に。
”引っ越し日”を決める上での注意点!
戸建て住宅にしても、新築マンションにしても、工事完成の目安が付いた時点で”内覧会日”の調整が始まります。
マンションの方が、販売主・販売代理店の質が高い傾向にありますので、工事完成予定日の数か月前くらいから、内覧会日の調整がなされるケースが多々あります。
ただ、建売住宅の場合は、段取りが悪いことから・・割と工事完成が近づいてから、内覧会日の調整がなされるといったパターンが多く存在しているように感じています。(経験的に)
そんな流れの中で、”バタバタ~と引っ越し日を安易に決めてしまう”という状況が生まれやすいのですが・・そこには大きな落とし穴が存在することも。
結論をお話すると。
*引っ越し日を確定してから、引っ越し業者を探す
のではなく
*引っ越し予定日を複数見定めた時点で、引っ越し業者を探す
ようにするほうが、かなりお得なものとなりやすいのです。
基本的に、”引っ越し費用”は、「配送距離+人件費+オプション内容」によって、決まっています。ただし、それぞれの単価設定が、「日時」によって大きく変動するんですね。しかも、引っ越し業者によって、単価設定に大きな差が存在しているのです。
実際に仕事を通じて、知り得たケースにおいても、同じ引っ越し条件設定ながら、見積もり比較をすると「3万円~8万円」程度の価格差が普通に生じます。
一般的にも、引っ越し料金は、最大で50%程度の格差が生じる可能性があることが知られています。
”引っ越し日時”が少し変わっただけで、数万円の差が普通に発生する可能性があるということ。
ゆえに、引っ越し日を確定しまってから、引っ越し業者を探すのではなく、引っ越し候補日を複数定めた時点で、引っ越し業者探しをするのが、効果的なものとなるのです。
その時に重要なのは、複数業者の見積もり比較をかならず行うということ。目安としては、”3社程度”の見積もり比較をすることによって、最適な業者選びをすることが可能となるものと考えています。
「引き渡し」から「引っ越し」までの期間として最適なのは『2週間』を目安に。
ここには様々な検討要素が含まれているのですが、結論として「引き渡し」から「引っ越し」までの期間としては、『二週間』程度の期間を設ける(設定する)のが最適なスケジュール計画となります。
住宅への労りということを考えると、引き渡し後(住宅完成後)から期間が短すぎても、長すぎてもあまり良くないんですね。
「一か月以上」引っ越しまでの期間が空くようなときは、必要な「住宅メンテナンス」を引っ越しまでの間に行っておく必要があるのです。(こちらの記事住宅の「引き渡し」から「引っ越し」まで3週間以上期間が空くときの注意点!もご参照いただければと思います。)
それを怠ると新築住宅は早々に劣化することになるんですね。
期間が短すぎると、建材に使用された接着剤や揮発性物質及び水分などがまだまだ上手く発散されていない状態です。
そんな環境下で新生活が始まってしまうと「水分の供給(湿度)」「激しい温度変化」などが加わることになるため、各種建材(クロスなど)の痛みが生じてくることがあるのです。
また、引き渡し時に修繕・補修が間に合わないということも多々あるもので、そんなときに引き渡しから引っ越しまでの間に余裕がいなと対処できなくなってしまうというリスクも生じてしまいます。
それらをトータル的に考えると、理想的には『二週間程度』の期間を設定する(引き渡しを受けてから引っ越しまでの期間)ことが、トラブルの少ない引っ越し&心地よい新生活に繋がります。
引っ越し時期を決める上では、そんな要素(住宅に対する労り)もぜひ加味することを忘れないようにしていただければと思います。
「内覧会」「引き渡し」「引っ越し」までのそれぞれの期間に”ゆとり”が必要!
もうひとつ、意識しておいていただきたいのが「内覧会~引き渡し~引っ越し」の流れにおいて、それぞれ『二週間程度』の”ゆとり”が必要(あることが望ましい)ということです。
住宅建設は、人が行うもので”ミスは存在する”ことをある程度は前提としておく必要があるんですよね。それらの不具合をしっかり確認かるのが「内覧会」という機会。
そこで気になる要素や施工不良などを発見した時に、施工者(売り主)に是正・修正依頼をするわけですが・・・。ここで大切になるのが『スケジュールのゆとり』なのです。
”内覧会から引き渡し””引き渡しから引っ越し”までのスケジュール的な余裕がないと、必要な修繕が丁寧に行えないことがあります。
さらに、それだけではなく、『引っ越しまでの期間にゆとりがない』ことを知られている(施工者側に)と、本来であれば、修繕しておいたほうが良い要素(例えば法的には、瑕疵とはならない程度の要素)があっても、対処してもらえないケースがあるのです。
スケジュール的な余裕があれば、施工者側の好意によって、修繕していただけることも少なくないのですが・・。
引き渡しから引っ越しまでのスケジュールに余裕が無いことがわかれば、そのようなグレーゾーンの要素は、修繕されることなく、そのままで引き渡されるケースが多くなるものです。
良心的な施工者であっても、スケジュール的な余裕が無いとそうならざるおえなかったりするわけですね。
「内覧会~引き渡し~引っ越し」のスケージュルのゆとりは、住宅の品質を確保する上でもとても大切な要素であることは、ぜひ、認識しておいていただければと思います。
新居を心地よい環境とするためには、今まで活用していた大きな家具や不用品は持ち込まないようにするのがベスト。
せっかく新しく購入した新居。末永く心地よい状態を保っていたいものですよね。そういう意味で、大きなポイントとなるのは、今まで活用していた生活アイテム(家具や不用品)は、「衣服」「食器類」「家電類」を除いて、なるべく新居には持ち込まないようにしたほうが良いものです。
特に、家具などの大きなアイテムやファブリック製品(寝具など)は新居に持ち込まず、なるべく処分して、新しいものを購入・使用したいものです。
というのも、既存の家具や寝具、大きなファブリックアイテムを新居に持ち込むと、同時に「多くのカビ菌」「ダニなど」を持ち込むこととなってしまいます。
新居にはあまり存在していない「カビ菌」「ダニ」などは出来れば少しでも持ち込まないようにしたほうが良いですよね。
ある意味引っ越しはアレルギー要因をなくすための大きな機会とも言えるのです。絶対に生活に必要と思うもの以外は、引越しの機会に処分するのが最善なんですね。
少しもったいないと思ってしまうかもしれませんが、近年では様々なリサイクル・買取システムも整ってきています。例えばこちらのように引っ越し時の様々なアイテムを買取対応してくれる(もちろん買取りないものもありますので、買取見積もりをますばしてもらうことになります。)サービスがあります。
大いに活用してみてはいかがでしょうか。
■新築引越し.com!「引っ越し時に心がけておきたい、寝具(敷布団など)の買い替え」の特集はこちら!
「古着」なども、思いのほかすでに着ないものが沢山あるものですよね。今では、宅配するだけで、「買取査定&買取金額のお振込み」まで簡単に出来るオンラインサービスがあります。単に、引っ越し時に一般ゴミとしてして処分してしまうのは、もったいないかと。
既存のエアコンを活用(持参)するときには、”本格的なエアコン清掃”が必須!
新居に、現在使用している”エアコン”を持ち込むケースも少なくないものです。
ただ、先に記したように、新居に「カビなど」を持ち込まないことは重要なポイント。特にエアコンは最もカビが繁殖しているアイテムであり、健康被害に繋がる要素も存在している可能性があるものです。
通常の清掃では、エアコン内部を完全にクリーニングすることは出来ないもの。
そこで、活用したいのが、こちらのようなエアコン清掃サービスです。通常では清掃出来ない、エアコン内部まで、専門的にクリーニングしてくれますので、新居への引っ越し時には、ぜひ、検討しておきたい要素となるものと思います。それだけで、新居の環境が大きく異なるものですからね。
併せて読みたい「引っ越し」関連情報
●新築戸建住宅に「エアコン」を取り付けるときの注意点!
●新築住宅の引き渡しから引っ越しまでの適切な期間
●住宅の「引き渡し」から「引っ越し」まで3週間以上期間が空くときの注意点!